愛する人の笑顔を守るために

今さっきだって手の甲にキスされたし。


「早見、皆置いてさっさと行こう」


そう言うと、私の腕を掴んでバイクに乗せようとする哲くん。


「勝手な行動してんじゃねぇよ、哲」


嶺亜くんが反対の腕を掴んで阻止する。


「コイツ"だけ"は俺の後ろに乗せる」


ーードキッ。

だ、だけって……どういう意味?

嶺亜くんに会ってから、私自身おかしくなってる気がする。
鼓動が速くなる心臓の音が本当にうるさい!


結局は嶺亜くんのバイクに乗る事になり、30分後にやっと発進する事が出来た。


いつの間にか千奈と翔馬くんは先に行ってしまったし。


「由乃ちゃんの事本当に好きだね〜!」

「そうだね〜!当の本人は呆れた顔していたけどね」


2人はこんな悠長な事を言ってるなんて知らず。
"家"に着くと、直くんが早速飲み物を出してくれた。