愛する人の笑顔を守るために


階段を降りると、嶺亜くんが自分のバイクに股がる。


「乗れるか?」


立ち止まる私にヘルメットを被りながら質問を投げかける。


「た、多分…」


不良の頃、1度だけバイクに乗せてもらった時がある。

だけど、嶺亜くんのバイクの方が圧倒的に大きくて乗れるかどうか、ちょっと分からない。

嶺亜くんの後ろに乗ろうと足をかけるも、156cmの私にはやっぱり無理だった。

そんな私を見ていた嶺亜くんが、自然と手を貸してくれる。


「そこに足乗せろ」

「え?」


少し出っ張っている所に足を乗せて、嶺亜くんの手を掴みながら、やっと乗れる事が出来た。


「ありがとう!」

「ん」


相変わらず表情が読めないけど、優しいな。