「翔馬、今何撮った」
「ん?別に何も?」
「逃げるぞ!」
颯馬くんの声に5人は病室から去って行き、宮ちゃんも用事があるとかで病室には完全に2人になった。
一体何しに来たんだろう。
「由乃」
呆れた嶺亜くんは、何事も無かったかのように私の名前を呼ぶ。
「どうしたの?」
「退院したら、またあの白い塔に行こう」
もう何ヶ月も行ってない、嶺亜くんのお気に入りの場所。
「うん!行きたい!」
嶺亜くんの手が私の頬に当てられ、約束の誓いをするように甘い甘い口付けをした。
これからは、こうして嶺亜くんと一緒に沢山笑って、沢山の思い出を作っていきたいな。
ーENDー