愛する人の笑顔を守るために

片目ずつ小さなペン型のライトで瞳孔を見る。


「じゃあ、手を軽く握れる?」


私の手を先生の手が握り、私は先生の手を握り返す。


「そうそう。そのままグーパーしてみて」


ゆっくりだけど、ちゃんと出来てるのが自分でも分かる。


「由乃!!」


病室に慌てて走ってきたお父さん。

息切れ過ぎ…。


「…お父さん。病院の中……走っちゃダメじゃん」


私がお父さんに注意をすると、安心したお父さんは泣き崩れた。

しかも、お店の制服来てるから。仕事中だったのが見て分かる。


「早見さん、今の所娘さんには後遺症などなんの異常も感じられませんが、明日念の為MRIの検査をしますね」

「はい…。よろしくお願いします!」