こういうのって、身内でもない俺が聞いてもいいのか?


「由乃がどうしてこうなったのか、君は全て知っているだろう。
ここで話すのもなんだから、一緒に来なさい」


そういう事か。

握っていた由乃の手を離し、お父さんの後ろを付いていく。



菅野先生から話を聞く前に、俺からまず何があったのかを聞き出す。


今までの経緯を、俺が知っていることは全て話した。



「……そうか。話してくれてありがとう」

「いえ」


そして、次に菅野先生の話を聞くお父さんと俺。



「まず。結論から言いますと、命に別状がないとは言いきれません。

今の段階では安定していますが、これからはもしかすると、生死を彷徨う危険な状態になりかねないと思います。

すぐには目を覚ますことはないでしょう」



ゆっくりと話を続ける菅野先生。