普通だったら、俺が由乃に何かを危害を加えたと思うはず。

なんでだ?


「大丈夫、君は何も悪くないよ。悪いのは…亮龍会の奴らだから」


お父さんは亮龍会を知ってる…?


それもそうか。

由乃のお母さんが亮龍会に殺されれば、そりゃ知らないわけがない。


「早見さん」


由乃のお父さんを呼んだのは由乃の担当をする菅野と言う医者。


「あ、先生」

「娘さんの事について、お話をしてもよろしいでしょうか?」

「はい」


菅野先生とお父さんが病室を出るのかと思いきや、まさかの俺まで呼ばれた。


「嶺亜くんと言ったね」

「あ、はい」

「君も来なさい」

「え…」