【side 嶺亜】
手術が終わり、病室で由乃が目覚めるのを待っていると、由乃のお父さんらしき人がやって来た。
「由乃!」
お父さんクソイケメンだわ。
由乃が美人なのも納得出来る。
「君は?」
俺に視線を向けるお父さん。
直達は先に鬼瑠に帰って行ったから、今は俺1人。
「初めまして。由乃さんのお友達の白谷 嶺亜と言います」
「君は……不良か何か?」
初対面の俺を見て、不良だと疑うお父さん。
これは、怒られるやつだな。
「はい。暴走族で総長をしています」
「そうか!由乃の傍に付いててくれてありがとう」
あれ。
怒られるというより、逆に感謝された。