…ッチ。

完全に由乃の気持ちを利用してやがる。


「場所は」

「〇〇工場」


こっからじゃ、全疾走でバイクを走らせても1時間はかかるな。


「ごめん……ごめん嶺亜。私…馬鹿だった」


泣いている宮の頭にポンッと優しく手を置く。



「待ってろ。由乃は俺が守ってやるから」


「……うん。任せた」


なんで上から目線なんだよ。

本当に由乃を大事にしたいという気持ちがすげー伝わってきた。


俺は、鬼瑠の幹部全員を呼んで由乃の所へ行く。