「お前が好きだ。由乃」



俺は、自然と口からこの言葉を言っていた。


熱のせいにして、後から由乃の事を抱きしめる。

由乃からの返事を待つけど、流石に立ってるだけで疲れてくる。



そして。俺はいつの間にか眠りについていて、目が覚めたらいつの間にか病院の中にいた。


さっきまで俺といたはずの由乃がいない。


「あ!目覚めた?」


なんで俺の視界にお前が入ってくんだよ。

宮が医者を呼びに行くと、宮とすれ違いで俺の病室に来たのは直だった。


「嶺亜。大丈夫か?」

「ああ。それより、由乃は?」


「由乃ちゃんね。さっきお父さんがこの病院に運ばれたらしいから俺と一緒にここに来た。

だから、今はお父さんの病室にいるはずだよ」


由乃のお父さんが倒れた…?