「クスッ」
「?」
「ううん!何でもない!」
首を傾げる彼。
クールな雰囲気なのに、さっきの彼を見てたらなんだかおちゃめに見えてつい笑ってしまった。
そして10分ぐらい彼の後ろをついて行くがままに辿り着いたのは、使われていない工場だった。
「ここってどこなの?」
「俺達の"家"」
家??
意味が分からない。
住んでいるのかな?
バイクもいくつか停められている。
階段を上がった先には銀色の扉があり、そのドアノブに彼が手をかける。
中に入ると、そこは凄く広い部屋。
壁紙は真っ白で統一されている。
ソファやテレビ、ゲーム機など、沢山の家具が置いてある。
ましてやキッチンもあるし。

