愛する人の笑顔を守るために


そんな由乃ちゃんは、嶺亜の事が多分好きなんだろうと思った。


私の狂った行動は、その嫉妬から生まれたもの。

由乃ちゃんが亮龍会に関わりがあると、人伝で聞いた事があった。

亮龍会と手を組むのは流石にちょっと怖かったけど、それでも由乃ちゃんには嶺亜を好きになって欲しくなかった。



それぐらい、小さい頃から嶺亜の事だけを想ってきたんだから。


でも、もう嶺亜の事はどうでもよくなった。

由乃ちゃんにあんな事言われたら諦めるもなにも、嬉しかった。


ガラガラッ。



お母さんとお父さんと話している時。

病室に入ってきたのは嶺亜だった。


「れ、嶺亜!?」


嶺亜が来るはずがないと思ってたけど、多分由乃ちゃんが呼んだのね。