よくそれで警察に止められないものね。
電話を切ると、手術室のドアが開いた。
「宮ちゃん…」
麻酔で眠っているのか、眠っている宮ちゃん。
ベットごと病室へと運ばれる。
「付き添いは早見さんだったんですね」
「あ、菅野先生!?」
菅野(かんの)先生は、お父さんの担当医だった先生。
「手術は問題なく成功しましたよ。傷口が少し深かったけど、命には別状ないですよ」
はぁ……。良かった。
「詳しい事は佐々野さんのご両親にお話しますね」
「はい。お願いします」
後は先生に任せて、私は病院を出てある場所へと向かう。
嶺亜くんとはすれ違わなかったけど、宮ちゃんには会えたかな。

