「ねーちゃーん、そりゃないぜ?お兄さんを怒らせると怖い思いするから!ね!そのまま来いよ!」
しつこいわ!!
「ベボッ!」
「!?」
危うく拳を作って殴りそうになった時。
私の肩を掴んでいた男がいきなり倒れた。
「邪魔」
その声の主は、やっと現れた。
黒髪に銀メッシュの彼だった。
彼が男の首を長い脚で回し蹴りしたのね。
「てめぇ…」
「やめろ!」
また別の男が彼に殴りかかろうとした瞬間。
金髪の男が止めに入る。
「行くぞ」
「何言ってんだよ!」
「コイツとは喧嘩で勝てるもんじゃねぇよ」
「は?」
「鬼瑠の総長だ」