愛する人の笑顔を守るために


私に憎まれる覚悟で言ったお父さんの気持ちがよく伝わってきた。


「お父さん、最後にひとつだけ聞かせて?」

「なんだ?」


「お父さんを襲って怪我させたやつは、亮龍会なの?」

「ああ。亮龍会と言っても、多分俺の事をよく知らない下っ端の奴らだろう。
俺を知ってる奴らなら、きっとその場で殺してたはずだ」



許さない。

私達からお母さんを奪い、ましてやお父さんを奪って、何がしたいのよ!

お父さんを殺させやしない。

もう二度と、私の大切な家族に涙なんて流させない。


更に、復讐をする決意が強くなる。



「お父さん、話してくれてありがとう。
大好きなお父さんをどんな理由であれ、憎むわけ無いでしょっ!」

「いてっ…」


気持ちを切り替えるために、お父さんの背中を叩いた。

安心したお父さんは、いつもの笑顔に戻った。