ープルルルルルッ。

ープルルルルルッ。


『もしもし!』


嶺亜くんが病院に行ってから、何分経ったのかな。

日陰にいる私に向かって、太陽が足元を照らしていく。


私が電話をしたのは、直くん。


「直くん、嶺亜くんのバイク。どうしたらいいかな?」


嶺亜くんのバイクは大きい。

原付の免許も無ければ、大型用の免許も持ってない私は、乗って帰る事が出来ない。


押して行っても、多分重くて倒れる。
嶺亜くんの大事なバイクを傷つける訳にはいかない。

だから、嶺亜くんと同じ大型の免許を持つ直くんを呼んだ。



嶺亜くんが熱を出したことから今の状況を全部、直くんに詳しく話した。

告白された事以外は……。