「足、大丈夫なのか?」
花火大会の時に傷んでしまった足。
「うん!皆のおかげで少しずつ治ってきてるよ!」
「そっか」
安心したかのように微笑む哲くん。
「なんだ。お前足怪我したのか?」
私達の会話が聞こえたのか、心配する嶺亜くん。
そうだよね。嶺亜くんは宮ちゃんを送ってたから知らなかったんだよね。
「花火大会の時に、少し足を痛めたみたいで。でも大丈夫!直くんが手当してくれたから!」
「…そう」
「??」
なんか…怒ってる?
「由乃」
「は、はい!」
嶺亜くんの威圧にピクっと肩が上がる。
「後で話がある。時間あるか?」
「あ、うん!あるよ!」
ーードキッ。
口角を上げて微笑む嶺亜くん。
私はこの笑みに弱いなぁ。

