顔を覗き込んでくる嶺亜くん。
かっこ良過ぎて見てられないんだってば!


「う、うううん!嫌じゃない!」

「なら、行くぞ」


何回か後ろに乗ってきたけど…。


「何してんだ。それじゃ落ちるぞ」


背中に"鬼瑠"と書かれた文字の部分を掴むけど。嶺亜くんにすぐ腰に手を回された。

直接肌が触れるからちょっと遠慮気味だったのに…!

そんなのお構い無しな様子の嶺亜くん。
いつも表情が読めないなら、どう思ってるのかも分からない。


私はヘルメットを被ってるけど、幹部の6人とその仲間達皆は、黒いバンダナで鼻と口を隠す。

多分警察に顔バレしないようにだと思う。


ーーブオオオオオオン。


嶺亜くんを先頭に、後ろには幹部の5人。
その後ろには仲間達が走る。