ちょっと待って!

や、やばい。
こっち来る!


「由乃」


まともに目も見れない。ふと体に目を向ければ裸。

どこに目線向ければいいのー!!


「由乃ちゃんどうしたの!?」


思わず両手で目を隠す。
その姿に驚く直くん。


「あ、いや!あの!こ、これは…ちょっと…目の行き場が!無くって……」


そーっと指の間から嶺亜くんの顔を見ると、口角を上げている。


「今から暴走するけど。お前は俺の後ろに乗れ」

「え!」


暴走ってあれだよね?

バイクでブンブンと鳴らしながら街を徘徊するやつ。
夜空いているのかを聞いたのは、こういう事だったのだと。今更気付いた。


「嫌か?」