「っつか、聞くまでも無いよな。抱くわ。」
「覚悟しとけよ、さくら。」
振り向いた彼はまるで狼の様な目つきをしていた。
既に大河の身体に骨抜きになっている私は、意識する間でも無く子宮が疼くのを感じる。
「ちょっ、そんなんイキナリ過ぎるにも…」
「仕方ねえだろ。抱きたいんだから。」
強引に抱きかかえられてから、広くてふかふかのベッドの中央に投げられると、息継ぎをするタイミングさえも忘れるほどの激しいキスの嵐が私の唇、首筋、鎖骨へと順に降り注ぐ。
高級ホテルらしい爽やかで色っぽいボディーソープが心地よいのか、大河は私のバスローブを捲り胸の真ん中に顔をうずめた。
「………良い匂い。」
「もっ、変態なんだからっ…!」
「うるせえ、黙って喘いどけバーカ。」
ニヤリ、と厭らしく笑った大河に不覚にもキュンとした私は、勿論その時は何も知る由も無い…。
この激しくも愛おしい時間が何時間も続くと云う事を。
