お風呂上がり、
アイスでも食べようとふたりで近くのコンビニへ。

暖かい橙色の街灯に照らされて
アイスを食べながら彼と家路に着く





『ねぇハル!こぼれてるって!』

「あ〜〜〜やべやべ」

『垂れる垂れる!』

「ん、、っと!危ねー笑笑」

『も~食べるの下手なんだから~』



ハルが、首を傾げて私の顔を覗き込む



『な、何?』

「こーこ」

そう言って彼は自分の口元を指した


『あっ、もー!気付いてたなら言ってよね〜...』



恥ずかしくって、慌てて口元のアイスを拭った




「俺らアイス食うの下手くそだな~(笑)」




なんて言いながら、
目をクシャッとさせて笑う彼の顔




『も~。』

「いや(笑)ごめんごめん、可愛くて(笑)」





笑う反動で、ふわふわ揺れる前髪


私だけが知ってる、彼の無防備な笑顔







ああ、

幸せだ





どれだけ長い間一緒にいても、

いくら褒められても照れちゃうし、慣れないな






「ゆい、どした...?」

『...えっ、いや、何でもない(笑)』







ただこの優しさに包まれて、

この横顔を守りたい








神様、それだけなのに








「何でもないって....泣いてんじゃねーか」

『うそ、』





頬を何かが、ツーっと伝ってゆく








大きくて優しい手が、頬にそっと触れた






なんだか、とても、温かくって、




ずっとこのまま

時を止めていたかった