「それに、清貴さんとっても優しいです。昨日もお土産買ってきてくれて、出先でも私のこと考えてくれたんだなって思ったら、なんだかとっても嬉しくなっちゃいました」
堪え切れずつい「ふふ」とにやけてしまう。
「のろけるねぇ」
「はっ、すみません!」
喋りすぎちゃったかも!
慌てて謝る私に、周さんは感心するように頷く。
「でもあの名護がお土産、ねぇ。相当入れ込んでるとみた」
「えっ、そうなんですか?」
「そうそう。だって僕名護が自分から誰かにプレゼントしたなんて話すら聞いたこともないよ」
そうなんだ……。だとしたらいっそう嬉しいな。
「そこまで可愛がってると思うと、余計ちょっかい出したくなっちゃうよね」
「へ?」
ボソッと周さんが呟いた言葉に、意味がわからず首を傾げた。
すると彼はゆっくりと私との距離を詰めてくる。
「昨日僕と会ったこと、名護に言った?」
「は、はい。言いましたけど……」
でも、『ひとりで会いにいかないように』と言われたなんて言えない。
キュッと口を結ぶ私に、その目は心の中を見透かすように言う。
「僕には近づかないようにって言われなかった?」
「え?なんでそれを?」
「名護が言いそうなことなんてお見通し」
すぐ見透かされてしまった……!
「あの、ご本人に聞くのもどうかと思うんですが……どうして周さんには近づかないほうがいいんでしょうか」
「なんでだろ?僕がすぐ女の子を口説いちゃうからかな」
「え!?」
口説く!?それってどういう意味!?
動揺していると、周さんはさらに近付いて私の髪を軽くすくいキスをする。



