「…先輩、私真剣に話してるんですけど。」

「俺だって至って真面目だ。」

ふざけていると思われた。

まあ、しょうがないと思う。

俺だってもし桜木にそんなこと言われたら疑うし。

でも、俺は本気だ。

「意味がよく分からないのですが。」

「だから、お前のお父さんは彼氏がいないことを心配して婚約者連れてきてんだし、彼氏紹介したら解決するんだろ?でも自力で1週間で彼氏見つけるのは難しいだろうから俺がその役をやってやるって言ってんの。」

「本気ですか?」

「本気だ。ふりならお前もそこまで気にしないで出来るだろ?」

そして、俺がお前のそばにいる口実ができる。