「私の父は26歳の時に自分の会社を立ち上げました。それが今の桜木カンパニーです。そして、私は将来この会社を継がなければいけないんです。」

「他の人が継ぐことはないのか?」

「私は1人っ子ですし、会社の規模が大きいので、私が継がないと後継ぎ争いになるんです。」

「でもだからって。」

「いいんです。勉強自体は嫌いじゃないですし、私が産まれた時からもう既にこうなることは決まってましたから。お父様とも仲は良いんですよ?普通に色々な話をしますし。ただ、少し過保護なところがあって…。本当はお父様は私を高校には行かせずに家で家庭教師を雇うつもりだったらしいんです。だけど私が高校には行かせてって頼んで、渋々白川高校の特別コースならいいって許可をくれたんです。」

「そんなことがあったのか。」

「それぐらいお父様は過保護なんです。ところで私、彼氏がいた事がないし、恋をしたこともないんです。」

「…なんか話飛んでないか?」