そんなこと知らなかった。

道理で朝、視線を感じるわけだ。

でも私だってしたくてしてるわけじゃないのよねー。

お父様の命令だもん。

別に普通に歩いて来れるのに。

「あと…桜木は勉強出来るし、その…可愛いから。みんな知ってるんだよ。特に男子は。」

「まさか(笑)でも、お世辞でも嬉しいです!ありがとうございます!」

勉強は確かに将来のため頑張っている。

というか、やらされている。

お父様に。

だけど私が可愛いなんてあるわけがない。

可愛いのならとっくに恋愛してるはずだもの。

私は、告白されたことなんてないしね。