二度目の初恋

7月7日、不愉快な七夕だった。

まさか佐倉由依と高城怜奈と鉢合わせするとは思っていなかった。

こんなことになるなら、紀依と小学校で別れれば良かった。

なんて...言わない。

紀依は私の大切な妹なんだ。

血が繋がっていなくても心にはピンと糸が張っている。

可愛い妹を夜道に1人でおいて帰るなんて私は出来ない。

そんなことをしたら彼女と同じになってしまう。

私は人を傷付けたくないし、傷つけたくない。

穏やかに暮らしたい。

その願いは昔から変わらない。

私が本当に大好きな人と大切な人と穏やかで幸せな日々を送れますようにと私は願おう。

どんよりとしているけれども、雲間から微かに見える月の光が幻想的で美しい夜空に。