二度目の初恋

長い長い日記だった。

久しぶりに開いたら色々なことを思い出した。

良いことも悪いことも書き留める。

時に振り返って生きる糧にして明日を生きる。

私が幼稚園の時大好きだった担任の先生からもらったノートに、その先生の教え通りに毎日欠かさず書いてきた。

そしてその続きは悠永から去年の誕生日にもらったペンとノートを使って書く。

引き出しを開け、その2つを取り出す。

引き出しの奥の方にさくらんぼが書かれたB5サイズの日記帳がある。

これは見てはいけない。

誰にも見せてはいけない。

これを開ければ全てが終わる。

ようやく回り始めた歯車を私は止めるわけにはいかないんだ。

私はそれを無視してノートを開いた。