二度目の初恋

――私...ゆいぼんになれるかな？...なれるよね、きっと...。ゆいぼんみたいになれば......悠永も私の前で笑ってくれるよね？

いつの日か洗面所の鏡の前で自分の醜い顔を見つめながら、そんなことを呟いたことがあった。

私は私に無いものをもっている佐倉由依が羨ましかった。

その明るさで、その笑顔で人を簡単に惹き付ける、まるで磁石のような彼女になりたかった。

だけど今はそう思わない。

私は佐倉由依にはなりたくない。

人のものを無意識の内になんでもかんでも奪っていくような罪人になんてなりたくない。

私は私のやり方で悠永を幸せにする。

悠永が好きだから、大好きだから、私はがまんなんてしたくない。

私は絶対に諦めない。