「ねえ、あなた伽耶ちゃんって言うんだよね?」

「えっ?ああ...うん」

「悠永くんから聞いたよ。2人は幼なじみなんだね。わたしにも幼なじみがいてね、このクラスの怜奈ちゃんと泰翔くん。わたしこんなんだけどよろしくね」

「うん...」


私とは真逆で太陽のような彼女。

3年生で同じクラスになり、それからしばらくは挨拶をするかしないかくらいで大した接点はなかったのだけれど、6月の席替えで悠永が彼女の隣の席になってから良く話しかけられるようになった。

彼女は運動神経抜群で勉強はそんなに得意ではないけど普通レベル。

手先は器用らしく料理や裁縫は得意で、彼女に誘われ、水曜日の6時間目の4、5、6年生の交流をかねたクラブ活動の時間では家庭科クラブに入り、彼女と同じグループで活動していた。

しかし、彼女には絵心がなく、図工で絵画になるとつまらなさそうに窓の外をぼけっとした顔で眺めていた。

性格は明るくてポジティブでいつも笑っていてクラスの中心にいるようなタイプ。

私とは本当に正反対の人だ。

私は運動より勉強が得意で体育より音楽が得意。

習い事もたくさんやっていた。

高校生になってからも続いているのは塾のみ。

その他は時間が取れないから辞めたけど、吹奏楽部に所属して毎日忙しい日々を送っている。

性格は大人しくて真面目で少し頑固。

不器用だから家庭科が苦手だし嫌いだった。

でも絵を描くのは好きで、当時見ていたアニメのキャラや好きな人やものをマンガチックにアレンジしたイラストを自由帳に描いていた。