ゆいぼんの家族と七夕パーティーをやってすっかり楽しい気分になっていたのに、アタシの前に宿敵が現れたのだ。
向こうもアタシを毛嫌いしているようで昔一緒に遊んでいたのが奇跡のように感じた。
百瀬伽耶...。
アタシは彼女がちょっと苦手だった。
容姿端麗、文武両道、才色兼備。
何をやっても彼女には敵わなかった。
小学3年生で同じクラスになったことで知り合い、最初は特別仲良くなかったのだけれどゆいぼんと悠永が仲良くなったことで、悠永の付属品みたいな存在のももかがアタシたち3人の仲間になった。
それからは5人で過ごすことが多くなったのだけど、ももかはピアノ、水泳、英会話、進学塾...と習い事をたくさんしていたため放課後も土日もほとんど一緒に遊ばなかった。
正直に言って友達だと感じたことはない。
むしろライバルだった。
だから勉強だけでも同じ土俵に上がって正々堂々勝負したいと思い、頑張って来たのだけど、結果は知っての通り完敗。
そもそも勝負にもなっていない。
学力には天と地ほどの差があった。
そんな彼女を前にしたら、ムカムカしてきてアタシはついむきになって突っかかってしまったのだ。
ももかも挑発に乗って応戦したため、ゆいぼんが止めに入った。
しかし、それが仇となった。
ゆいぼんのそういう優しさや日頃の態度にイライラしていた妹がゆいぼんにビンタし、怒鳴り散らして去って行った。
ゆいぼんのお父さんに事情を聞かれ、アタシは謝罪した。
一方ももかはけろっとしていた。
炭酸水を振り回したらそりゃ爆発するでしょ?と言わんばかりの顔で、謝罪の言葉を述べることなく淡々と話すと一礼だけして踵を返した。
アタシがももかを追いかけようとするとゆいぼんのお父さんがアタシの腕を掴んだ。
「伽耶ちゃんのことは責められない。お世話になっていたから」
「いや、でも...」
「由依や母親がいない間、紀依の心の支えになっていたのは伽耶ちゃんなんだ。お願いだ、分かってくれ」
「はい...」
アタシは渋々了承した。
そうするしか無かったんだ。
向こうもアタシを毛嫌いしているようで昔一緒に遊んでいたのが奇跡のように感じた。
百瀬伽耶...。
アタシは彼女がちょっと苦手だった。
容姿端麗、文武両道、才色兼備。
何をやっても彼女には敵わなかった。
小学3年生で同じクラスになったことで知り合い、最初は特別仲良くなかったのだけれどゆいぼんと悠永が仲良くなったことで、悠永の付属品みたいな存在のももかがアタシたち3人の仲間になった。
それからは5人で過ごすことが多くなったのだけど、ももかはピアノ、水泳、英会話、進学塾...と習い事をたくさんしていたため放課後も土日もほとんど一緒に遊ばなかった。
正直に言って友達だと感じたことはない。
むしろライバルだった。
だから勉強だけでも同じ土俵に上がって正々堂々勝負したいと思い、頑張って来たのだけど、結果は知っての通り完敗。
そもそも勝負にもなっていない。
学力には天と地ほどの差があった。
そんな彼女を前にしたら、ムカムカしてきてアタシはついむきになって突っかかってしまったのだ。
ももかも挑発に乗って応戦したため、ゆいぼんが止めに入った。
しかし、それが仇となった。
ゆいぼんのそういう優しさや日頃の態度にイライラしていた妹がゆいぼんにビンタし、怒鳴り散らして去って行った。
ゆいぼんのお父さんに事情を聞かれ、アタシは謝罪した。
一方ももかはけろっとしていた。
炭酸水を振り回したらそりゃ爆発するでしょ?と言わんばかりの顔で、謝罪の言葉を述べることなく淡々と話すと一礼だけして踵を返した。
アタシがももかを追いかけようとするとゆいぼんのお父さんがアタシの腕を掴んだ。
「伽耶ちゃんのことは責められない。お世話になっていたから」
「いや、でも...」
「由依や母親がいない間、紀依の心の支えになっていたのは伽耶ちゃんなんだ。お願いだ、分かってくれ」
「はい...」
アタシは渋々了承した。
そうするしか無かったんだ。



