二度目の初恋

わたしはももかを引き離して、ももかと向き合った。

そして、右手の小指を出してももかに笑いかけた。


「ももかもわたしも悠永の幸せをずっと願い続けること。それが最初の約束だよ」

「どっちもって...」

「悠永がどっちかを選ぶなんて決まってないじゃん。ほら、別の女の子を好きになってその子と結婚するかもしれないし」

「それは...嫌だ」

「嫌かもしれないけど、それが悠永の幸せだとたら、わたしたちにそれを奪う権利はないと思う。たとえそうなったとしてもわたしは幸せを願ってあげたい。悠永を想っているからこそ、悠永の幸せを1番に考えてあげなきゃ」


わたしの言葉にももかはふふっと笑った。

どこかで見たことがあるなぁと思ったら、自分の妹の顔が浮かんで来てなるほどと思った。

この笑顔も雰囲気もツンデレなところも2人は似ている。

紀依はももかと同じ時を長く過ごして来たから自然と似たのだと思う。


「やっぱりゆいぼんには敵わないよ」

「だから、勝敗は決まってないって言ってるじゃん」

「私からもお願いしていい?」

「うん」


ももかはわたしの前に小指を立てた。


「ゆいぼんが選ばれた暁には、世界中の誰よりも悠永を幸せにしてあげて」


わたしは大きく頷いた後、ももかの小指に自分の小指を絡めた。

ももかは微笑みを浮かべてわたしを見つめた。


「指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーますっ。指切った!」


悠永を通じてももかと出会い、ずっと悠永のことで恨まれていた。

でも、今この瞬間、わたしは悠永という存在のためにわたしたちは誓いを立て、そして笑い合うことができた。

悠永、ありがとう。

わたしはももかと別れた後1人寂しい帰り道を悠永を思いながら歩いたのだった。