二度目の初恋

悠永が庇ってくれたお陰でわたしはかすり傷と左腕に少しヒビが入ったくらいの軽傷で済んだ。

病院には両親が駆けつけ、その後にももか、たかれな、ひろくんの順に来てくれた。

悠永は無事手術を終え、個室のベッドでずっと眠っている。


「由依、怪我は大丈夫?」


母は今日はいつもより疲れているみたいだ。

心配させてはならないと思い、わたしは嘘で塗り固める。


「わたしは大丈夫だよ。でも悠永がまだ...」

「悠永......?」


たかれなが真っ先に駆け寄ってくる。


「まさか、ゆいぼん...」

「思い出したの......。全部...全部思い出した...」

「ゆいぼんっ!」


たかれながわたしを抱き締める。

この甘い柔軟剤の香りが懐かしいってはっきり分かる。

たかれなはわたしが泣いた時はいつもこうやって抱き締めて励ましてくれた。


「ゆいぼん、ごめんなさいっ!私が無理やり思い出させるようなことしたから...」

「ももか、どういうことよ!」

「どういうこと、伽耶ちゃん?」


母とたかれなが同時に突っかかっていき、さすがのももかも目を泳がせた。

わたしは2人に後でちゃんと話をするからと言い、胸に込み上がってくる涙を止めようと必死に胸を押さえていた。