二度目の初恋

「大丈夫ですか?」


あれ?

聞こえる?

わたし、誰かの声が聞こえてる。

ってことは、生きてる?


「ちょっとあなた!男の子が!」


わたしはその声に反応して目を開けた。

わたしの視線の先には...悠永の胸があった。

そして、その胸は止まっているように見えた。

そんな......。

そんな訳...ない。

そんな訳...ないよ。


「はる......」


わたしが腕をほどいて起き上がろうとすると、悠永の腕がぴくっと動いた。


「悠永...」

「ゆ......い......」


わたしは手に力を込めてなんとか起き上がり、首筋に手を当てて脈を確認した。

ゆっくりでしかも浅い。


「君、大丈夫か?今、家内が救急車を呼んでくれている」

「すみません、ありがとうございます」


わたしはおじさんに頭を下げると、すぐに悠永の背中を叩いた。


「悠永!悠永しっかりして!悠永!」


何度呼んでも返事がない。

さっきは確かに名前を呼んでくれたのに。

息は微かにしているみたいだけど、でも...

でも...怖いよ。

幽霊より雷より、悠永がいなくなった後の世界の方が嫌だよ。

怖くて震えが止まらなくなる。

だから、お願い、目を覚まして。


「悠永!悠永!悠永...死んじゃやだよ!死んじゃダメ!わたしを残して死なないで!」


しかし、何度叫んでも悠永は目を覚まさなかった。

わたしはその後、悠永と共に救急車に乗せられ、病院に運ばれた。