二度目の初恋

伽耶ちゃんはわたしより先に来ていた。

伽耶ちゃんへのお礼をしたいと思って学業お守りを手作りしていて出るのが遅くなった。

しかも大分慌てていたせいで、目につくものは入れてしまえば安心だと思い、バッグにはフェルトやハサミを間違って入れて来てしまった。

それに糸屑が服に着いていたり、スニーカーのひもがほどけていたり、グダグタになったしまった。

入り口の前で一応確認して伽耶ちゃんのところへ向かった。


「伽耶ちゃん、久しぶりだね。紀依がいつもお世話になってます。最近はやっと私の問いかけに反応してくれるようになって、それで...」


わたしがバッグをあさっていると、伽耶ちゃんが口を開いた。


「紀依のことは後にして。今日は私からゆいぼんに大事な話をするから。そこに座ってもらえる?」

「あっ...うん...」


伽耶ちゃんどうしたんだろう。

なんか......怖い。

そう言えば、再会したあの日も少しだけ怖いって思ったんだ。

どうして伽耶ちゃんはこんな顔をするんだろう。

わたしに対する恨みや妬みがあったのだろうか。

わたしが首を傾げていると、伽耶ちゃんが突然ぼそぼそと話し出した。


「これから言うことは7年前の今日実際にあったことなの。全て真実...。それを受け止める覚悟はある?」


わたしは一瞬目を伏せた。

伽耶ちゃんはやっぱりその話をしようと覚悟して来たんだ。

確かにわたしもそれを聞きたいと思って来たのだけれど、いざその時になると恐怖で震えてしまう。

知ったら変わってしまう。

良い方に変わればいいけれど、もし悪い方に変わってしまったら...わたしはどうなるんだろう。

わたしの回りの人はどうなるんだろう。

だけど、悩んでいる時間もない。

わたしは全てを知り、それを受けとめる覚悟をして来たんだ。

だから、大丈夫。

絶対、大丈夫。

信じよう。

自分も、自分の大切な人達を。

わたしは伽耶ちゃんの瞳を見つめて深く頷いた。


「分かった。じゃあ...話すわ。7年前の今日。佐倉由依、あなたは向こうの道路に飛び出したところをワゴン車に跳ねられたの。そしてその原因となったのは......サッカーボール。悠永が蹴ったサッカーボールだったの」


わたしの頭が真っ白になった。