二度目の初恋

――ピーピーピーピー...。


我が家のオープンレンジが音を立てた。

気になって振り返ると、焦げ臭い匂いがわたしの鼻をすり抜けていった。


「ああ、もう!またダメ!」


また...?

ということは、わたしが来る前にも何回か焼いてたってこと?

わたしの心に火が灯った。

なんと言われようと関係ない。

わたしには姉として妹を助ける義務がある。

このピンチを指をくわえて見ているだけじゃダメだ。

わたしは紀依ちゃんの元へ駆け寄っていった。


「何?戻れって言ったじゃん」

「戻らないよ。わたし、紀依ちゃんを手伝う。それがわたしの役目。今まで紀依ちゃんの側にいてあげられなかったから、その分これからは困った時は誰よりも速いスピードで飛んでいく」

「だから、そういうのが...」

「ウザいって、そう言うよね。でも、わたし、ウザいって思われてもちっとも傷つかないよ。もう抗体出来たし、それに何も思われないよりは、わたしに関心があるのかなって思えるから」


紀依ちゃんはそっぽをむいた。

でも、戻れって言われなかったからここにいても良いってことだろう。

なら、遠慮なく側にいて、遠慮なくアドバイスする。

姉としてやってみたかったことだ。

やっていたのかもしれないけど、忘れていたことだ。

だけど、ひとつだけ忘れなかったことがある。

それは......

紀依ちゃんが大切な存在だっていうこと。