二度目の初恋

クリスマスを引きずって年末年始は家族団らんとはいかなかった。

受験が近付いている紀依はほぼ毎日自室にこもって勉強し、三が日が過ぎると塾に行っていたからすれ違い、母はずっと不機嫌だった。

母に直接謝っても仕方がないと思ったわたしは、とにかく誉めることにした。

1日10回母を誉める。

起こしてくれてありがとう。

朝食を作ってくれてありがとう。

お弁当を作ってくれてありがとう。

洗濯してくれてありがとう。

アイロンをかけてくれてありがとう。

掃除をしてくれてありがとう。

夕食を作ってくれてありがとう。

茶碗を片付けてくれてありがとう。

お風呂を先に入らせてくれてありがとう。

寝るまで見守ってくれてありがとう。