二度目の初恋

母はわたしをリビングのソファに座らせた。

テーブルには空になったワインボトルと生きる道を見失った人生ゲームが乱暴に乗っていた。

掃除はしたみたいだけど、所々食器の破片が光って見えるし、生クリームは溶けて見るからにベタついている。

そして一番掃除が必要なのは、母だ。


「由依、あの子とはもう会わないで!あの子は犯罪者なの!あの子のせいであなたは事故に遭ったのよ!本当に...本当にやめて!お願いだから、止めて!」

「依子、止めるんだ!」


狂ったように奇声をあげる母。

2人でいた時はたまにお酒を飲むこともあったけど、基本的には飲まずいつも真面目に家事をこなし、わたしに寄り添ってくれる優しくて穏やかな母だった。

そんな母をこうしてしまったのもわたし。

紀依ちゃんを苦しめてしまったのもわたし。

父に精神的にも肉体的にも苦労させているのもわたし。

全部わたしが悪いんだ。

だから、わたしがなんとかするしかないんだ。