二度目の初恋

悠永くんはわたしの家まで一緒に来てくれた。

悠永くんに貸してもらったジャケットのポケットの中でわたしは悠永くんの手を握っていた。

悠永くんの右手が震えているのが見えてわたしは声をかけた。


「悠永くん、大丈夫?」

「あぁ。大丈夫だ」


大丈夫じゃないのに大丈夫だって言う。

それはわたしも悠永くんも同じだ。

わたしはぎゅっと右手に力を込めて悠永くんの左手を握りしめた。

悠永くんは精一杯はにかみ、その勢いでインターホンを押した。


――ピンポーン、ピンポーン...。


数十秒経った後、ドアがガチャリと音を立て中から光が漏れた。

真横にちらりと視線を移すと悠永くんが息を飲んでいた。