角を曲がれば公園の入り口だ。

オレはスパートを駆けた。

しかし......。


「由依?」


なぜか髪は短いが、あの背の高さ、髪色からして由依に間違いない。

由依は赤信号を渡ろうとしていた。

向こうからはあの日と同じ黒いワゴン車が勢い良く走ってきていた。


「由依!!」


由依は目に見えない何か協力な存在に導かれるように歩き出した。

なぜだ?

なぜだ?

なぜなんだ?

ダメだ。

そんなの、ダメだ。

ダメなんだ!