二度目の初恋

強風の後、地面に落ちている紅葉のようにオレたちはしばらく回りの様子を見ながら静かに時を過ごした。


「あっ...あのさ」

「あの...」


ほぼ同時に口を開いてしまった。


「あっ、ゆ、ゆいぼんどうぞ」

「ううん、わたしの方が遅かったから、先に悠永くんどうぞ」

「でも、ゆいぼんで...」

「いや、悠永くんでいいよ」


こんなこと、前にもあったなぁと思い出し、またオレの胸の奥がじんわりと温かくなった。

ささいなことでさえ、由依と一緒だったら思い出になってしまう。

由依は本当に...魔法使いみたいだ。

オレは思わずくすっと笑った。


「えっ?何で笑うの?私なんかした?」

「ううん、なんでもない。それよりどこかいこう。早くしないと終わっちゃうだろうし。ちなみにオレが言いたかったのはそれだよ。で、ゆいぼんは?」

「わ、わたしは......」


由依は文化祭の案内図を出してきてほぼど真ん中を指差した。


「お化け屋敷に行ってみたい。でもこれは最後でいいよ。その前に劇を見たり、泰翔くんと伽耶ちゃんのクラスも見に行きたいな」

「分かった。じゃあ...いこう」

「うん」


ようやくオレと由依は重い腰を上げて青春の真っ只中へと足を踏み入れた。