二度目の初恋

1歩ずつ着実に変わり始めた頃には季節はすっかり秋になっていた。

文化祭シーズンに突入し、オレも怜奈に誘われて立黎祭に行った。

由依と怜奈は一緒に来るといっていたから校門の前でオレは2人が来るのを待っていた。


「ふわぁ...」


それにしても今日は眠い。

昨日はバイトで残業させられて家に帰るのが遅くなり、早朝バイトの前まで勉強をしていたからほとんど寝ておらず、四六時中眠気が付きまとっている。

そして、待ち人は来ない。

立っていても寝そうになり、何度かこくりこくりしたり、ぼーっと紅葉している木々を見つめていると、ようやく2人がやって来た。


「おはよう。悠永、早かったじゃん」

「悠永くん、待たせてごめんね」

「別に」


そんなことは今はどうでも良かった。

とにもかくにも眠い。

今すぐにでも帰りたいくらいだった。


「ゆいぼん、まず始めにどこ行く?」

「わたしは...3年4組の劇見てみたいかな。午前と午後で2回ずつで次の11時には間に合いそうだから」

「んじゃあ、そうしよ。ほれほれ、悠永も行くよっ」

「分かってるよ」


欠伸をしながら2人の2歩後ろを歩いた。

ちらちらと怜奈がオレの様子を探ってくる。

もしや眠いのがバレたか?


「ねえ悠永、泰翔と何かあった?」

「泰翔?会ってもいないけど」


的はずれにもほどがある。

目の前で大胆に欠伸をしてやろうかと思った。


「今日見るからに不機嫌だからさ、何かあったのかなぁって思って」

「別に...」

「何よ、別にって。んなわけ、ないでしょ?あんたの顔が物語ってるよ」


不機嫌?

確かに眠いから多少はいつもより返答がテキトーになっているから不機嫌に思えるのかもしれない。

それなら申し訳ない気もするけど、だからと言って眠いと自己申告してもどうしようもない。

オレはどうしようかと悩んでいると、ゆいぼんが突然立ち止まった。