二度目の初恋

思い起こせば、私とゆいぼんは決して仲が良かったというわけではなかった。

悠永という共通の人物で繋がった、月とすっぽん並みにかけ離れた私達は、周りから、なんで同じグループなんだろうとか、なんであの2人が一緒にいるんだろうとか思われていたに違いない。

ゆいぼんに地味な私が寄生しているとか言われたこともあった。

それでも私はゆいぼんと同じ場所で同じ時を過ごした。

ゆいぼんは私に興味を持った初めての子だった。

困った人を放っておけないゆいぼんはしつこく私に関わってきた。

嫌いな遊びも料理も団体行動もゆいぼんから教えられた。

ゆいぼんにあって私にないもの。

私にあってゆいぼんにないもの。

2人でいればお互いがお互いの穴を埋めることが出来た。

それを私は良くも悪くも思っていた。

ゆいぼんはクラブが終わった後、2人きりの帰り道で私にこんなことを言ったことがある。


――わたし、ももかと仲良くなれて良かったなぁ。

――ももかはわたしに無いもの全部持ってるから羨ましいよ。

――でも、わたしもももかに無いもの持ってるから2人が合わされば最強だね。

――ももか、約束して...。

――これからも友達でいてくれる?


ゆいぼんは聞いてきたくせに私の返事を待たずに自分の小指を絡め、やっぱり笑った。

桃の花よりも淡いピンク色の頬が可愛らしくて私の脳裏に濃く焼き付いた。