二度目の初恋

立黎祭当日。

アタシはゆいぼんの家に迎えに行き、ゆいぼんと一緒に会場に向かった。

早々と到着し、退屈そうに校門の前で赤や黄色に色づいた街路樹をぼーっと見つめていた悠永に声をかけた。


「おはよう。悠永、早かったじゃん」

「悠永くん、待たせてごめんね」


とアタシたちが謝ると、悠永は


「別に」


と言ってそっぽを向いた。

いつもこんな調子なのかとゆいぼんに聞くとどうやら今日は特別機嫌が悪いらしい。

何かあったのだろうか。

アタシは心配になったけれども、悠永のことはゆいぼんに任せるとしてひとまず歩きだした。


「ゆいぼん、まず始めにどこ行く?」

「わたしは...3年4組の劇見てみたいかな。午前と午後で2回ずつで次の11時には間に合いそうだから」

「んじゃあ、そうしよ。ほれほれ、悠永も行くよっ」

「分かってるよ」


一体何があったんだろう。

もしや、泰翔に何か言われたとか?

そのセンが濃厚だと思ったアタシは昇降口に向かいながら、アタシたちの2歩後ろを歩く悠永に聞いた。


「ねえ悠永、泰翔と何かあった?」

「泰翔?会ってもいないけど」


じゃあ、この不機嫌の原因は何?

もしや、アタシが邪魔してるのが悪い?

アタシは首を捻りながらも探りを入れる。


「今日見るからに不機嫌だからさ、何かあったのかなぁって思って」

「別に...」

「何よ、別にって。んなわけ、ないでしょ?あんたの顔が物語ってるよ」


うるせえなぁと言わんばかりの膨れっ面で目を細めてアタシを見てくる。

放っておくべきだったかもしれない。

そうこうしている間に昇降口に到着してしまったので一般来場者用のスリッパを履いて教室に向かう。

この不機嫌男をどうにかしなければ...。

アタシがどうしようかと悩んでいると、ゆいぼんが突然立ち止まった。