二度目の初恋

伽耶はオレと2人での思い出は良く話すけど、由依と怜奈と泰翔とのことは全く話題に出さない。

伽耶はオレのことが好きだったし、今でも好きなんだ。

だから、由依とオレが仲良くしているのが気に入らなかったのかもしれない。

今でも由依に対しては敵対心はあるだろうから、話したくないと思っていても無理はない。

だけど、オレには由依と伽耶が良い友達のように見えていた。

わがままで無理強いをさせながらも友達の輪を広げようとしてくれていた由依に伽耶だって救われたこともあったはずだ。

少なくとも由依は伽耶を友達だと思っていた。


――ももかはわたしの知らないこといっぱい知っててすごいと思う。ももかといると未知の世界を知れてすっごく楽しいんだ。

――悠永、ごめんね。わたし、ももかのこと、大好きになっちゃった。


委員会で2人きりの時、由依は伽耶についてそう言っていた。

オレはそれを聞いて嬉しかったんだ。

オレと伽耶は似た者同士だから、世界も人の輪も繋がらなくてずっと2人きりの狭い世界で生きて行かなきゃならないのかと思ったら自分も苦しかったし、伽耶を閉じ込めてしまうのも嫌だったから。

由依が伽耶の殻を無理やりでも割ってくれたから今オレの目の前にいる伽耶が存在するのだと思う。

だから、オレは......

オレは伽耶に......

伽耶に由依を思い出してほしい。

由依といた時間が苦しくて辛かったとしてもその中に笑いあった時間がどんな時よりも輝いていると思うから。

なんていうのはオレのエゴで、そんなことオレに言う資格は無いと思うけれど、それでもオレは伽耶の記憶に由依を留めてほしいと願うんだ。