二度目の初恋

オレは鼻の奥がつーんとするのを必死に隠して彼女に近寄った。


「大丈夫?ケガは?」

「ない...です。あの...助けてくれてありがとうございます」


その声を聞いてオレは俯いた。

肩が震え始める。

知ってる。

覚えてる。

耳にタコが出来るくらい聴いた声を忘れるわけない。

でもなんで。

なんで今なんだ?

なぜここに......

ここに由依がいるんだ?

嬉しくて嬉しくて...でも少し切なくて苦しくて......。

オレの瞳に涙が充填してきた。

彼女が手を伸ばしてオレの左の手のひらに自分の手のひらを重ねた。

温かくていとおしい小さな手のひら。

彼女が目覚めるまでずっと握っていた手だ。

オレは顔を上げ、雨に濡らした。

雨より温かくて透き通った涙が流れた。

オレは...確信した。

オレはずっと...キミを待っていたんだ。

キミとまた出逢えるのを信じていたんだ。

キミに会いたくて会いたくて会いたくて仕方がなかったんだ。

オレを分かっていて分からなくて、分かっていなくて分かっていて、オレの理解の範疇を越えていた意味不明だけどなぜか惹かれて目を離せなかったキミに会いたかった。

でも、オレは...

オレはキミに...

キミに会う資格なんてない...のかもしれない。

オレが目を瞑って胸に迫ってくる色んな感情を制御しようとしていると、彼女の声が聞こえてきた。