二度目の初恋

男と女子生徒は駅裏のコインパーキングまでやって来た。

男が何かを呟き、車のドアを開けた。

...今だ。

オレは覚悟を決め、雨でかき消されないよう声を張り上げた。


「何してるんだ」

「ああ?」

「その人を離せ」


男がふふんと鼻を鳴らす。


「何言ってるんだお前?こいつは俺の...」

「それはこっちのセリフだ...!」


水溜まりなど気にせずオレは相手に近寄っていく。

びしゃん、ばちゃん、びしゃん、ばちゃん...。

そして彼女と男の間に入った。

近付いてはっきりと分かった。

オレは......知ってる。

あの日、オレが守ることが出来なかった彼女だ。

ならぱ、今やるべきことはただひとつ。

命に代えても...

彼女を守る。


「やんのか、こら!」


男がパンチを繰り出すとオレはそのパンチを右手で受け止め、左手で男の腹を殴った。

男は腹を抱えながらも立ち上がったが、オレは腹に回し蹴りを入れた。

男は水溜まりにじゃぼんっと沈んだ。