先輩はビクッと肩を揺らし俺を見上げた。 「う、うそだっ、澪緒くんは私が嫌いなんでしょう?」 「嫌いじゃないです。好きです、俺には先輩しかいません。」 「だっ、て、……澪緒くん冷たかったっ…」 「押してダメなら引いてみろってやつです。ほんとすみません。」 「へ、………ほんとに、?」 「俺が先輩を嫌うわけないです。」 なんて、今まで引いて引いて目も合わせなかった俺が言っても説得力が無さすぎて笑える。 堪えきれなくなったのか先輩から涙が溢れ出た。