「澪緒くん!!」

「帰りましょう。」



いつもは2年生の教室まで迎えに行くのを、今日からは昇降口の待ち合わせにした。


それでも気にも止めないように笑顔でこちらへ向かってくる。


そして目が合わないように仕向け、手も繋がないでおいた。



「……澪緒くん?」

「どうしたんですか?」


「っ、なんでもない!帰ろっか。」

「…はい。」



少し戸惑いを見せたけれど何も言ってこない先輩。