冬の冷たい風が鼻を刺激する。


そんな12月中旬。


私はなぜか不機嫌な澪緒くんに見下ろされていた。



「恋花先輩ってさ、いつになったら俺の彼女って自覚してくれるんですかね?」

「…私は澪緒くんの彼女だよ?」



澪緒くんの問いかけにハテナで返す私に小さいため息が聞こえた。



「ならなんで他の男と楽しそうに歩いてるんですか?」

「なんのこと…?」


「………しらばくれるんですね、

なら無理矢理にでも吐かせてあげます。」