君色パレット



そこには玲の姿はもうなかった。


がっかりしたような、ホッとしたような複雑な気持ちになった。

ホッとしてるとかまだまだ俺は弱い…




「渚5組だよ。
あたしと一緒じゃん♪
よろしくね!」


「はっ?」


俺は横から現れたそいつをおもいっきり睨んだ。


最悪…
こいつと同じクラスかよ。


玲はなん組だろうともう一度クラス表を見るために顔を上げた。


「玲は3組だよ。」


すると横からさっきとは別人のような冷めた声が聞こえた。


俺は声のした方に顔を向けた。

悪魔はニヤっと怪しい笑みを浮かべていた…