君色パレット



意を決して玲の元に行こうとしたとき。


――悪魔が舞い降りて来た



「渚~♪」


女の甘ったるい声…

振り向かなくてもわかる。


俺たちを裏切った悪魔だ…



でもなんでここにいる?


まさか…

そんなことあり得ない。


悪魔も一緒の学校だったなんて。


自分のことで精一杯でこいつがどこに行くかなんて知らなかった。